【瀬戸内海】遊郭跡も残る大崎上島の木江をまち歩き

【瀬戸内海】遊郭跡も残る大崎上島の木江をまち歩き
公開:2019/09/25 更新:2021/02/10

元々古い建物が好きになったきっかけが広島県大崎下島の御手洗地区を訪れたことだった。何もないような島に突然、栄えた街並みが残っていることに感動したからだが、今回はその大崎下島の隣の島、大崎上島を訪れてみた。

事前に遊郭建築や木造五階建築などが残っている個所があると調査していたからだ。


竹原港から大崎上島 白水港へ

まずは、本土の竹原港より大崎上島 白水港に向かう。瀬戸内海は大小の島が散らばっていて美しい景色が堪能できる。

竹原港
竹原港

フェリー上
フェリー上

木江

車に乗り、早速島の周回道路を東回りで進み、目的地の木江に向かう。
ここには、接待用に作られたという木造五階建築が残っているという。

車を進め木江地区に入るとすぐに目的の建物が目に入ってきた。

木造五階建築:全体
木造五階建築:全体

おお、木造で五階建ては珍しい。さぞかし最上階は眺めもよかっただろう。
現在は特にお店などしておらず個人所有のもののようだ。

木造五階建築:全体
木造五階建築:全体

木造五階建築:横
木造五階建築:横

他にも面白い建物はないか周りを歩いてみた。

学校があり、懐かしの二宮金次郎像が。すこしふくよか。

二宮金次郎像
二宮金次郎像

狭い通路を通っていくと、お店があり、大好物のタバコショーケースが。

古いお店
古いお店

昔のたばこショーケースはタイル使いが素晴らしく、タイル好きとしては見逃せない。

たばこショーケース:モザイクタイル
たばこショーケース:モザイクタイル

たばこショーケース:モザイクタイル
たばこショーケース:モザイクタイル

次は理容院。こちらもタイルがよくつかわれる建物だ。ドアの取っ手が斜めの場合は結構古い店舗ということも、いくつもの古い理容院をみてきてわかったことだ。

理容院
理容院

海側に進むと古い工場跡があった。こちらからも先ほどの五階建て木造建築がみることができる。
離れてみてもすごい。これが木造とは。

海側から木造五階建築
海側から木造五階建築

周回道路沿いに天満港辺りに歩いていく。

途中古そうな建物や港湾施設が何件かあった。

港湾施設
港湾施設

港湾施設
港湾施設

民家
民家

タイル
タイル

タイル
タイル

古い店舗
古い店舗

天満港周辺

天満地区入口に案内板。

案内板
案内板

進む途中にはいろんなものが。

タイルな植木鉢
タイルな植木鉢

カラフルなタイル壁
カラフルなタイル壁

遊郭跡

さらに進むと三階建ての建物が向かい合ってたっていた。

木造三階建築
木造三階建築

旅館やカフェ、料理屋であったことが古い看板からもみてとれる。

旅館
旅館

カフェ
カフェ

菓子
菓子

上部に痛みがあるようで、間を歩くのは少し危険を感じた。台風や地震などで倒壊する可能性は高そうで、いずれ壊される運命にあるかもしれない。

三階建
三階建

入口
入口

遠目から
遠目から

運よく裏手の山に神社があり、そちらから全体を眺めてみようと階段をあがった。

神社

おもいがけず、備前焼の狛犬が目に飛び込んできた。
大阪でも備前焼の狛犬をみかけることがあるが、この島にもあったようだ。

備前焼の駒犬
備前焼の駒犬

また、当方煉瓦も結構好きなのだが、狛犬の基台に煉瓦がつかわれてるではないか。
このタイプははじめてみた。よくみるとモルタルかなにか塗装が剥げているようで、元々は煉瓦は剥き出しでなかったのだろうが、これはこれでおもしろい。他にもあるのだろうか。

備前焼の狛犬の煉瓦基台
備前焼の狛犬の煉瓦基台

神社から麓をみてみる。海も見えてすばらしい。昔は港から男たちが遊びにき賑わっていたのだろう。今では想像しかできない。

麓の風景
麓の風景

やはり、島はおもしろい。

以上。

番外:矢津遊郭は木江?

たまにブログ記事のアクセス分析をしてるのだが、本記事は木江の話しであるのに、なぜか矢津遊郭というキーワードでアクセスされることが多いようだ。

「はて?矢津遊郭?」

と、思って調べてみたのだが、そのような遊郭は存在してなかった

しかし、さらに調べていると、ある漫画の中で矢津遊郭の名前が出ていることがわかった。

それが「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」(安武わたる 著)。

作品紹介文を引用すると次のようになる。

■紹介文1
明治後期、人身売買の競りにかけられた少女チヌと姉のサヨリ。
チヌは矢津遊郭の「東陽楼」の娼妓となり、サヨリは金持ちに愛人を斡旋する男・瀬島の手に落ちる。
チヌは大地主・公三郎を旦那につけるも、公三郎とは体を重ねていない仲。
そんなある日、公三郎は一緒に駆け落ちし、自分を残して死んでいった華族令嬢・寿子に瓜ふたつの女郎・早みどりに出会い、チヌの旦那であることをやめ、早みどりの旦那になってしまう。深い喪失感に苦しむチヌだったが――!?

■紹介文2
最下層遊郭に売られた少女が見る、この世の地獄!!
明治後期、瀬戸内海の伊之島で生まれ育った活発な少女・チヌ。
母はなく、幼いころから父親と、美しい姉・サヨリとともに暮らしていた。
ある時、父が死に、姉妹は人買いの競りにかけられる。
サヨリは高値で女衒に売られ、チヌは下層遊郭の「須賀屋」へ売られた。
生きていればいつか姉に会えると希望を持つチヌだったが……。

どうも、この「瀬戸内海」「海辺の遊郭」ということで状況が似た木江が連想されているようだが、作者によると実在の遊郭を作品の舞台にしてるわけではないようなので、木江は矢津遊郭とは言えないだろう。

何れにしても遊郭が題材の漫画とは興味深い。

同じように興味持たれてた方、↓で試し読みもできるので、一度読んでみる、といいのではないだろうか。

おすすめ書籍

全国各地の遊郭時代の建物が旅館などに転業し泊まれる宿になっている。私もこの本をみて泊まってみたくなったさ。


B!
今後の励みなりますのでシェアをお願いします!

最新レポート

今も残る泰山タイルを探す日々【美術装飾タイル】 今も残る泰山タイルを探す日々【美術装飾タイル】

2021年6月16日

岡山の江川三郎八建築を巡る 岡山の江川三郎八建築を巡る

2021年2月10日

【瀬戸内海】遊郭跡も残る大崎上島の木江をまち歩き 【瀬戸内海】遊郭跡も残る大崎上島の木江をまち歩き

2021年2月10日

鬼滅の刃っぽい世界を体験できるおすすめ施設【関西編】 鬼滅の刃っぽい世界を体験できるおすすめ施設【関西編】

2021年2月10日

【近代建築の楽しみ方】タイル編 【近代建築の楽しみ方】タイル編

2020年12月12日

【近代建築の楽しみ方】煉瓦編 【近代建築の楽しみ方】煉瓦編

2020年12月1日

【近代建築の楽しみ方】ガラス編 【近代建築の楽しみ方】ガラス編

2020年11月14日

イケフェス大阪おすすめ近代建築マップ[ミナミ編] イケフェス大阪おすすめ近代建築マップ[ミナミ編]

2020年10月26日

イケフェス大阪2020プログラムまとめ イケフェス大阪2020プログラムまとめ

2020年10月24日

イケフェス大阪おすすめ近代建築マップ[船場編] イケフェス大阪おすすめ近代建築マップ[船場編]

2020年10月21日

【近代建築の楽しみ方】金属天井編 【近代建築の楽しみ方】金属天井編

2020年8月26日

【まち歩き】岡山県倉敷市玉島【近代建築】 【まち歩き】岡山県倉敷市玉島【近代建築】

2020年7月3日

【伊賀の近代建築を巡る】後編「明治の学校建築やら警察署やら」 【伊賀の近代建築を巡る】後編「明治の学校建築やら警察署やら」

2020年7月1日

【伊賀の近代建築を巡る】前編「煉瓦橋やら銭湯やら」 【伊賀の近代建築を巡る】前編「煉瓦橋やら銭湯やら」

2020年7月1日

江戸東京たてもの園をゆく第3回「歴史を感じるセンターゾーン」 江戸東京たてもの園をゆく第3回「歴史を感じるセンターゾーン」

2020年6月30日

江戸東京たてもの園をゆく第2回「住みたくなる西ゾーン」 江戸東京たてもの園をゆく第2回「住みたくなる西ゾーン」

2020年6月30日

江川三郎八 建築マップ[岡山編] 江川三郎八 建築マップ[岡山編]

2020年6月30日

展覧会|”江川式”擬洋風建築 江川三郎八がつくった岡山・福島の風景|岡山県真庭市 展覧会|”江川式”擬洋風建築 江川三郎八がつくった岡山・福島の風景|岡山県真庭市

2020年6月27日

江戸東京たてもの園をゆく第1回「看板建築好きが泣いて喜ぶ東ゾーン」 江戸東京たてもの園をゆく第1回「看板建築好きが泣いて喜ぶ東ゾーン」

2020年6月22日

【書評】建築のテラコッタ - 装飾の復権 【書評】建築のテラコッタ - 装飾の復権

2020年6月2日

関連書籍