今回は大阪からも比較的近く行きやすい伊賀をまち歩き。事前調査では銭湯やら煉瓦橋、明治時代の学校など近代建築が結構残っているようで期待が高まる。
今回は前編をレポート。
まずは、伊賀城近くの上野市駅ではなく少し南の茅町駅に向かう。なぜ茅町駅かと言えば無料のレンタサイクルが貸し出されるからだ。
まち歩きでは体力及び周れる距離や小回りのバランスからレンタサイクルが最適だと経験上学習している。
ここのレンタサイクルは段無ママチャリながら無料であるので、是非とも利用してもらいたい。
まず古いまちなみを進んでいると、少し洋風なファサードの銭湯跡建築がみつかった。近づいてみてみると柱はタイル使いでレリーフも取り付けられていた。
側面から裏側に移動すると釜場跡と思われる箇所に煉瓦構造物が。後ほどわかることだが2007年頃まで営業していた桑町湯という銭湯だそうだ。
湯に浸かって中もみてみたかった。。
さらにペダルを進めると次は公民館か郵便局のような建築が。これは桑町ポンプ庫らしいのだが現在は町の交流施設になっていた。
途中に懐かしのファンタ看板もみつけた。
さらに進むと面格子が特徴的な建築が。この網目のような面格子ははじてみた。ガラスも新しいものかもしれないが色とりどりだ。
道を曲がり進むと煉瓦の欄干の橋がみえてきた。この橋の下は電車が走っている線路だ。
煉瓦といえば刻印で生産会社を特定するのがいつもの流れなのだが、一つの刻印もみつけることがでになかった。どこ製だったのだろう。
隙間は十字で遊び心があるがアーチ部分は精緻で現在までも保っていられるのも納得だ。
次に事前に調べていた銭湯に向かう。途中、忍者にも迎えられながら銭湯近くまで進んでいると神社が見えてきた。
特に調べていなかったが一応、狛犬などを確認しておこうと寄ってみることに。
立派な舞台があり感心して後ろの本殿に向かうと、なんと、まあ美しい彩色の彫刻がほどかされている。
大体神社の彩色彫刻は色が剥げているものなのだが、こちらは素晴らしい状態だ。昔はこのような彩色があたりまえだったのだろうか。
狛犬も一応チェック。
参道が一直線に続いている。あとで逆から確認してみよう。
目的の銭湯、池澤湯へ。
ファサードは現代的になっているようだ。お昼前ということで閉店のままだ。うどん屋もやっているとのことだったが、ここでは見当たらなかった。
先程の参道の逆側に向かう。途中古そうな店や看板を発見。
次にもう一つの銭湯の一乃湯に向かうと、煙突がえてきた。
さらに進むと大正15年に作られた当時の門構えがみえてきた。その上にはこの銭湯の特徴になっているネオンサイン。※次回、後編レポートにて夕方、湯に浸かった時の光るネオンサインを紹介
外から眺めた感じは最高である。
→関連登録有形文化財:一乃湯
次に大きな銀座通りを進む。何件か古い建物があったが、某建材屋の建物が素晴らしかった。
これは古い建材屋の建物あるあるなのだが、建物自体が各建材のショーケースを兼ねており、壁などに各種の建材が散りばめられていることがある。
こちらは色々なタイルが散りばめられており、よく目を凝らすと、はじめみるタイプのマジョリカタイルをみつけた。福良のダントーの資料室で似たものを見た気がしたが色使いも面白い。
登録有形文化財で生涯学習施設として利用されていたが現在、閉鎖中とのことだ。元料理旅館だったそうだ。
高い塀が格式を物語る。外からしかのぞけなかった。
→関連登録有形文化財:栄楽館
窓の並びが美しい。
昔、銭湯だったが今はカラオケ店になっている。内部も改装済みのようだ。
おじいさんがやっていた。旅人ごころをくすぐるディスプレイで昔から流行っていたのだろう。
なんと池澤湯のうどん屋がこここにあった。結構はなれているな。。
現在、古美術商いを行っている登録有形文化財があった。
敷居が高そうで半袖短パンでは入る勇気がなかった。
隣の蔵はなまこ壁が特徴的であまりみかけたものがないものだ。
→関連登録有形文化財:寺村家住宅
本町通りに向かう途中、タイル使いが素晴らしい理容院が。理容院はよくタイルが使われることが多いのでまち歩きでは要チェックだ。
本町通りは昔のメインストレートになる。キレイに整備されており古そうなお店も多い。
壁に使われていたタイルが珍しいタイプ。
大正時代に作られたビルで現在、カフェ、雑貨店、ギャラリーになっている。ちょうどお昼時でランチを兼ねて内部を確認。
内部はほとんど改修されているようだが階段や窓枠などは以前からのものと思われる箇所もある。
→関連登録有形文化財:上野文化センター
ひとまず前編はここまで。
以上。
→ 【伊賀の近代建築を巡る】後編「明治の学校建築やら警察署やら」もご覧になってください。
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